30 NOV 2024
Letters from Italy Vol.25
「Letters from Italy」ではみなさまに少しでも旅気分を味わっていただくべく、ミラノやフィレンツェの誰もが知る観光スポットから、最新情報やとっておきのスポットをジャンニ キアリーニのイタリア現地スタッフよりお届けいたします。
ミラノで最も有名なパティスリー「Marchesi(マルケージ)1824」の歴史
イタリアのデザートは、世界の中でも素晴らしいもののひとつです。
菓子職人たちが芸術品のようなデザートを作ることができたのは、彼らの技術に対する情熱があったからです。
こうして1824年にオープンしたマルケージ家のパティスリーは 、イタリアを代表する店のひとつとなりました。
ミラノの中心にある、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のギャラリーに「Marchesi 1824」があります。その店は、世界に4店舗あり、内3店舗がミラノにあります。
オーナーであるアンジェロ・マルケージ氏は、20世紀初頭前から、アペリティフの際のコーヒー、ドリンク、カクテルの他、焼きたてのデザート、ケーキ、ビスケット、スイーツを提供していました。
Pasticceria Marchesi(パスティッチェリア・マルケージ)は、質の高いペストリー店であると同時に、魅力的なカフェでもあり、ミラノで最も記憶に残る場所のひとつとしてその名を刻みました。
2014年、プラダ・グループは、Pasticceria Marchesi の株式の大半を取得しました。同店は、サンタ・マリア・アッラ・ポルタ通りにオープンしてから約200年経った今も、卓越性への情熱をもって同じ場所で営業を続けています。
多くの人々にとって、「Marchesi 1824」はミラノのアイデンティティの代名詞であり、そのエッセンスは時を経ても変わることなく、微妙ながらも本質的な改良によって絶えず洗練され、高められて来ました。
分かりやすい例が、お店を代表するパネットーネです。そのレシピは200年もの間、大切に守られ、受け継がれてきました。
ミラネーゼのみならず多くの人々に愛されてきた、この聖地の栄光と今なお続く歴史のすべてが『パスティッチェリア・マルケージ』に凝縮されています。
それは、Assouline社から出版されたジュリア・バックリー氏執筆のミラノの精神を味わう美しい一冊です。
代表的な店の装飾にインスパイアされた表紙は、美しいヴィンテージ写真のおかげで、読者をタイムスリップの旅へと導きます。
この本は、マルケージを常に定義してきた哲学と製造において、当時からほとんど変わっていないことを強調しています。
それは、細部へのこだわり、厳選された最高級の素材、職人技へのこだわり、 そして伝統への揺るぎない情熱です。
メトロポリタンの日曜日 ~フィレンツェの美術館での無料イベント~
大都市のフィレンツェに住む人々は、美術館を無料で見学したり、アクティビティやガイドツアーに参加することができる『メトロポリタン・サンデー』を利用することができます。
第一日曜日の11月3日、フィレンツェ市民がフィレンツェ市民美術館とメディチ・リッカルディ宮殿を無料で見学する機会が設けられました。
住民は、フィレンツェ市とMUS.E.が主催する様々なツアーやアクティビティにも参加することができました。
若者から大人まで、フィレンツェの美術館、常設展、企画展の素晴らしさを発見してもらうために、数多くの見学会やアクティビティが企画されました。
それには、ヴェッキオ宮殿、サンタ・マリア・ノヴェッラ、メディチリッカルディ宮殿、ステファノ・バルディーニ美術館、強制追放記念館、ノヴェチェント美術館、サンタ・マリア・デル・カルミネ教会にあるブランカッチ礼拝堂、ムラーテアート地区(MAD)、ベルヴェデーレ要塞などが含まれます。また、子供とその家族のためのアクティビティも企画されました。
歴史地区では、 1944年の夏にフィレンツェで起きた橋と川岸の破壊とその後の再建から80年を記念して、2つの特別な『ヘリテージ・ウォーク』が行われました。
次回の「Letters from Italy」もお楽しみに。
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