パンデミックを経て、すっかり前の日常へと戻りつつある今、 「Letters from Italy」ではみなさまに少しでも旅気分を味わっていただくべく、ミラノやフィレンツェの誰もが知る観光スポットから、最新情報やとっておきのスポットをジャンニ キアリーニのイタリア現地スタッフよりお届けいたします。

サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会
レオナルド・ダ・ヴィンチの古代アートと『最後の晩餐』のモダニティー

レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』は、ミラノにあるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の修道士たちが食事や祈り、人生の神聖な意味を映し出す場所でもある大きな食堂の先にあります。

イタリアで最も有名なアート作品のひとつで、14世紀の神聖な伝統美を思い起こさせます。

ジョルジョ・ヴァザーリはそれを「美しくて素晴らしいもの」と定義し、レオナルド・ダ・ヴィンチについて、建築家、彫刻家、エンジニアなどとしての彼の折衷主義について話しました。

『最後の晩餐』での、光・動き・表現力に関する一考察は、彼のキャリアの最高峰のひとつに達します。

レオナルド・ダ・ヴィンチの有名な作品に加えて、教会にある14の小さな礼拝堂は、ミラノにおける重要な家系の人々が愛する家族を埋葬する際に使用されており、当時最も有名で卓越していた芸術家による装飾がほどこされています。
同時期の古代アートを荘厳なまま保つ、古来の宝です。