31 OCT 2025

Letters from Italy Vol.36

「Letters from Italy」ではみなさまに少しでも旅気分を味わっていただくべく、ミラノやフィレンツェの誰もが知る観光スポットから、最新情報やとっておきのスポットをジャンニキアリーニのイタリア現地スタッフよりお届けいたします。

フィレンツェ・ビエンナーレ 2025

芸術をアイデンティティとして、ティム・バートンをアイコンとして。

10月18日から26日までの期間、フィレンツェは、フォルテッツァ・ダ・バッソ（バッソ要塞）で開催される、第15回フィレンツェ・ビエンナーレにより、現代アートの世界的舞台となりました。

今年のテーマ『 I Am You ― 個人と集合的なアイデンティティ』のもと、85カ国から550人以上のアーティストが集い、絵画、彫刻、写真、デジタルアート、パフォーマンス、デザインを通じて、自己と社会の境界が探求されました。

レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯業績賞を受賞した、ティム・バートン氏による個展。

皮肉と憂鬱が交錯する彼の幻想的な世界が、映画・イラスト・インスタレーションにまたがる創造的言語をたどる5つの没入型展示室で具現化されました。現代美術との対話を通じてバートン氏の世界観を体験する稀有な機会です。

ビエンナーレでは、展覧会以外にも、トーク、ワークショップ、ライブパフォーマンスなど、多彩なプログラムを提供し、創造的な交流と文化的考察の拠点となっています。

今回の展覧会では、視覚的な実験に惹かれる方も、概念的な深みに興味を持つ方も、21世紀におけるアイデンティティについて、多層的で国際的な視点が約束されました。

フィレンツェ・ビエンナーレ 2025（外部リンク）

ミラノ・アルマーニ・プリヴェ 2005 – 2025

20年のオートクチュールの旅

『私のオートクチュールコレクションでは、職人技とサヴォアフェールという芸術を通じて、スタイルとエレガンスへの私のビジョンを表現しています。ここにおいてのみ、私は制限なく自由にそれを表現できるのです。ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェの20年間は、驚くほど自由な旅路でした。今、私はこれをもっと多くの人々と共有し、想像力と優美さから紡がれた夢のドレスの世界へ皆さんをお招きします。この非常に特別な世界は、展覧会で新たな意味を帯びるでしょう。』

ジョルジオ・アルマーニ

今年10月、ミラノはジョルジオ・アルマーニ・プリヴェ 2005 – 2025で優雅さの静かな力を称えます。
アルマーニ美術館(ARMANI/SILOS)で開催されるこの画期的な展覧会では、ジョルジオ・アルマーニ氏自らが厳選した150点の象徴的な作品を通じて、20年にわたるオートクチュールの軌跡をたどります。

各部屋はアルマーニ氏の創造的言語の異なる側面を映し出します。
それは、きらめく刺繍、流れるような仕立て、そして静謐な色調で語るパレットです。

衣装には、L’Antidoteによる特注のサウンドトラックと、包み込むようなフランキンセンスの香りが添えられ、スタイルは雰囲気として、エレガンスは感情とする、デザイナーの哲学を映す多感覚体験を創出します。

単なるファッション展を超え、ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェ 2005 – 2025は、時間、記憶、そしてミラノのアイデンティティについて思索します。

ここでは職人技が物語となり、アルマーニ氏の控えめなコードが今もなお世界のラグジュアリーの共通言語を形作っています。